事務所ブログ

2015.10.30更新

 安全保障関連法制の審議が長引き,IR関連法案はなかなか日の目を見ず,いつになったら,カジノ解禁がなされるのか,先が見えない状況ですが,IR実施法案すなわち「特定複合観光施設整備法案(仮称)~IR実施法案~に関する基本的な考え方」に示された規制の方向性と,既存のパチンコホールに対する規制の違いを確認してみたいと思います。
 このことは,とりもなおさず,カジノとパチンコとのそれぞれの本質,共通点と大きな相違点を浮き彫りにすることになり,更には,パチンコホールとは,カジノとの比較においてどうあるべきか,を問いかけて来ます。

カジノに対する規制 パチンコ日する規制
1.カジノを含むIRの実現,実施に関する 
 基本的な考え方
 
 IRは,観光振興,地域振興に関する成長戦略のツールである。  このような公益性は期待されていない。
 カジノ・エンターティメントを,適切にかんりすることにより健全,安心,安全な成人の娯楽の場を提供する。  善良の風俗と正常な風俗環境を保持し及び青少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止する(法1条)。
 IRの設置総数,設置区域は限定し,慎重かつ段階的な導入をはかる。
 全国津々浦々に設置すべき施設ではないことを前提とする。
 営業制限区域の定め(法4条2項2号)の定めがあるだけで,原則自由。

 
 地方公共団体の申請に基づき,国がIRの設置区域。地点を指定する。  同上。
 
 カジノの施行は明説民営を基本とし,区域指定を受けた地方公共団体が民間事業者を選定する。  地方公共団体による「選定」というプロセスはない。
 
 選定された事業者は,別途,国から免許を取得水津陽がある。  都道府県公安委員会から風俗営業の許可を受ける必要がある。
 規制と監視のための規制機関(カジノ管理委員会)を設ける。  公安委員会(実質は警察)の規制を受ける。
 国民の懸念を払拭し,国民の理解と支持を得られ制度構築を図る。  このような考え方はない。
 
2.IR実施補制定に向けての基本的な考え
 方
 
 観光振興と国・地方の活性化,財政への寄与を目的とする。  このような公益的な目的は想定されていない。
 特定ぐ久郷観光施設と特定複合観光施設区域の指定。
 カジノは,国から指定を受けた上記区域内のみ設置できる。
 営業制限地域の定め(法4条2項2号)があるだけで,原則自由。

 
 特定複合観光施設区域の数と指定のありかた。
 カジノ施行の安全性,安定性,健全性を担保し,設置される区域総数及び施設総数を限定する。
 同上。





 
 地方公共団体による民間事業者の選定。
 設置の条件に関する地方公共団体と民間事業者の協定は国の規制機関の認証を必要とする。
地方公共団体による「選定」,及び地方公共団体と業者との「協定」の締結というプロセスがない。
 
 国の規制機関としてのカノの管理委員会の役割。  公安委員会(実質は警察)の規制を受ける。
 国際基準と同等の書式,手続に基づき,カジノ管理委員会の背面調査,審査を受ける。  風俗営業の許可及び変更承認の際に一定の審査があるが,国際基準では二ローカルルールに基づくもの(法4条,9条1項,20条10項)。
 5%以上の有効議決権を有する所要株主,経営者,所要管理職,直接的間接的にゲームの運営に関与する職いっも同様の審査を受ける。  風俗営業者又は法人の役員及び管理者については,許可取得の際,一定の欠格事由の有無が審査されるが(法4条1項,24条2項),左記のような制度はない。
 
 欠格要件と的確要件を定義する。

 
 風俗営業者又は法人の役員及び管理者について欠格事由が定められているが(法4条1項,24条2項),的確要件の定めはない。
 違法行為等の場合には許可を取り消す。
 
 違法行為等の場合には,指示処分,営業の停止又は風俗営業の許可の取消しという処分が課される(法25条,26条1項)。
 査察官制度を設け,特別司法警察官としての権限を与える。
 
 公安員会による報告の聴取及び警察職員による立入りが認められている(法37条1項・2項)。
 施行に使用する関連機器合,システム,器具等の製造業者,施行にかかわるサービス提供事業者も免許の対象とする。  このような制度はない。



 
 施行に使用する機械,システム,器具等は,全て認証の対象とする。  遊技機について認定及び検定の正二があるだけである(法20条2項,4項)。
 運営に関するあらゆる行為は規制と認証の対象とする。  風俗営業者の遵守事項(法12条~26条)が定められているだけである。
 施行に伴う納付金等及びその使途。
 市況者勝分及び売り上げの一定率を国に納付する。
 このような制度はない。

 
 入場料を賦課できるものとする。  同上。
3.社会的関心事への対応  
 暴力団組織の介入や犯罪の温床になること等を断固,排除する。
 入場者全員の本人確認を義務付ける。
 このような制度はない。

 
 マネーロンダリング(資金清浄)を防止する。  同上。
 
 地域風俗環境悪化,公序良俗の乱れを防止する。



 
 まずは,遊技機の射幸性に関する性能を規制し(法4条4項,20条1項,9項),遊技料金・賞品の提供方法の規制(法19条,施行規則35条2項1号イ・2号,3項),遊技場経営者の禁止行為(法23条),広告宣伝規制(16条)により,射幸性を抑制することを通じて善良の風俗と清浄な風俗環境を保持すること等の目的達成を図っている。
 青少年への悪影響を防止する。
 
 同上。
 また,特に,年少者の立ち入らせを禁止している(法22条5号)。
 賭博依存症患者の増大を防止し,その対策のための期間を創設する。
 社会的セーフテイネットとして,公営賭博分野を含めた調査と実態の把握,伊zン小問題対応のための国の期間を創設する。その財源にはカジノからの脳スキン収益の一部を充てる。
 予防措置として,自己排除プログラム並びに家族強制排除プログラムの導入を積極的に検討する。
 このような制度はない。














 
 
   

投稿者: 三堀法律事務所

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