人事・労務について

人事・労務に関する問題について

社員の懲戒処分はどのように行えばよいか。
労働組合から団体交渉を要求された 。
就業規則が会社の実態に合っていない。
給与・退職金の仕組みを変えたい。
解雇した社員から訴えられた。
セクハラ被害を受けた社員にどのように対応したらよいか。
社員を叱責したらパワハラだと反論された。
社員による情報漏えいを防ぎたい。

上記のような人事・労務に関するお悩みをお持ちでしたら当事務所へご相談下さい。

当事務所へ依頼するメリットについて

当事務所では、人事・労務に関する法務を専門分野として、多数の企業の人事・労務に関するご相談に携わり解決に導いてきた弁護士が、その経験を基に、貴社の実情に即応したアドバイスを懇切丁寧に行います。

人事・労務に関するトラブルは、対立が深刻化し労使紛争や訴訟等に発展した場合、会社に金銭的なリスクが生じるだけではなく、経営者や管理職にとって精神的にも多大な負担となり、さらには日常業務の円滑な遂行にまで支障を及ぼすケースがあります。
トラブルが発生した初期の段階から、社内での検討に時間をかけるよりも、早期に専門の弁護士に相談することを強くお勧めします。

また、既に深刻な対立が生じている場合、人事・労務に関するトラブルは、従前のいきさつや感情的な対立などが相俟って問題が複雑化しやすい特徴があり、状況を的確に把握した上で法的争点を分析することが、解決への道標であり、適切な対応を行うために必須の作業となります。

さらに、本来、最も重視されるべきなのは、このような人事・労務に関するトラブルの発生を未然に防止することです。
当事務所では、就業規則を貴社の実情に即して再整備することが、その第一歩であると考えております 。

解雇について

解雇に関する法規制については、原則として少なくとも30日前にその予告をしなければならないこと(労働基準法第20条。予告をしない場合又は予告日数を短縮する場合には解雇予告手当を支払う必要があります)や解雇権濫用法理の適用を受けること(労働契約法第16条。解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効となります)などは比較的よく知られておりますが、その外にも様々な法規制が存することに留意する必要があります。

例えば、業務上の傷病による休業期間及びその後30日間、産前産後の休業期間及びその後30日間は、解雇をすることができません(労働基準法第19条)。
そのほか、婚姻、妊娠、出産等をしたことを理由として解雇をすることは禁止されており(男女雇用機会均等法第9条)、育児・介護休業をしたことを理由として解雇をしてはならない(育児介護休業法第10条、第16条)などの規制も存します。

また、解雇が裁判手続で無効と判断された場合のリスクについても正しい認識が必要です。
解雇した社員が裁判手続(民事訴訟や労働審判、仮処分など)において、雇用契約上の地位の確認などを求めたときは、裁判所は、解雇権濫用法理に基づき解雇の有効性を厳格に判断しますが、仮に、解雇が無効と判断されたときには、会社が解雇の意思表示をした後の当該社員が現実には勤務していなかった期間についても、遡って賃金の支払いを命じられるのが通常であるといえますので、会社の経営にとっても重大なリスクとなります。

したがって、会社としては、解雇を行うに際して事実関係を精査して十分な解雇理由が存するか否かを判断する必要がありますが、一般的には、社員側に帰責性のある解雇なのか(例えば、著しい勤務の不良など)、会社の経営上の理由に基づく整理解雇であるのか等の検討すら不十分である場合や、解雇以外の選択肢の検討が不十分である場合なども少なくないようです。
自社の就業規則の解雇事由の定めに照らして、解雇理由が合理的かつ相当といえるのかどうか、解雇以外の選択肢が存しないのかどうか、専門の弁護士にご相談下さい。

精神疾患(メンタルヘルス不調)と私傷病休職について

近時、社員がうつ病などの精神疾患に罹患するなどメンタルヘルスに不調をきたし(診断書の症状記載欄に「抑うつ状態」という記載がなされることも多くあります)、正常な勤務が困難となって休職に至るというケースが顕著に増加しており、対応にお困りの会社も多いかと思います。

その対応については、社員の職務内容や症状、発症に至る経緯その他諸般の事情を考慮しなければなりませんので、すべてのケースに共通する正解は存しませんが、基本となるのは貴社の就業規則における休職制度の定めです。

そもそも、休職制度については、これを設けることとした場合には社員のすべてに適用される定めとして就業規則に記載する必要はありますが(労働基準法第89条第10号)、その制度内容については就業規則において必ず記載しなければならない内容が法律で定められているわけではありません。

したがって、どのような場合に休職とするのか(休職事由)、どの程度の期間の休職を認めるのか(休職期間)、休職期間中は有給か無給か(有給期間と無給期間を組み合わせることもできます)、休職期間が満了して復職できないときは退職となるのか解雇とするのか等については、基本的には貴社の就業規則の記載内容によって定まることとなります。
特に、精神疾患という疾患の性質上、いったん回復しても再発することが多く、断続的に欠勤を繰り返したり、復職と休職を繰り返したりすることもありますので、休職制度が濫用的に利用されることを防止するためにも、欠勤日数や休職期間を通算する規定を設けた方がよいのが一般的かと考えます。
もっとも、当然のことですが、就業規則の休職制度の記載内容だけで、精神疾患と私傷病休職に関するすべての問題が解決するわけではありません。

例えば、精神疾患が治癒したとはいえない状態の社員が医師の診断書を基にリハビリ勤務を要請したときの対応(リハビリ勤務に関する一般的な規定をしておくべきか否か、規定をしない場合に具体的にどのように対応するか、その他様々な問題が生じます)、休職期間満了時において当該社員の復職を認めるかどうかの対応(精神疾患が治癒したのかどうかについて主治医や産業医の医学的意見が異なる場合もあります)などについては、専門の弁護士と事前に十分に協議することが必要であると考えます。

また、精神疾患に罹患した原因が上司のパワーハラスメントである等と主張される場合もありますが、その対応については特に注意が必要ですので、専門の弁護士にご相談ください。

セクハラ・パワハラについて

職場におけるセクシュアルハラスメントについては男女雇用機会均等法第11条及び平成18年厚生労働省告示第615号が次の通り定義しております。
「職場におけるセクシュアルハラスメント」

職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されること

また、職場のパワーハラスメントの定義については厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告」が次のとおりの見解を示しております。
職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう。
職場におけるセクシュアルハラスメントやパワーハラスメントに対しては、会社は、断固としてこれを許さない姿勢を示す必要があります。
その一方で、会社が実際に社員から被害申告を受けた場合、それがセクシュアルハラスメントやパワーハラスメントに該当するといえるのか否か、その判断は決して容易ではありません。加えて、被害を申告した社員と、加害者とされる社員との間では、その言い分が食い違っているのが通常です。
会社は、上述のような状況の下で、迅速かつ適切な対応を行わなければなりません。

そのためには、事実関係を正しく把握することが基本であり、当事者や第三者からの事情聴取等も必要となります。しかし、その事情聴取等の際の会社の対応によってはさらに問題をこじらせてしまうこともあります(典型的な例として、事情聴取がセクシュアルハラスメントの二次的被害をもたらす場合があります)。

お手数でも、対応方法については、専門の弁護士にご相談ください。

人事労務に関するよくある質問について

Q

契約社員やパートタイマーについては就業規則を定めなくてもよいか?

A

常時10人以上の労働者を使用する使用者は就業規則の作成義務がありますが(労働基準法第89条)、契約社員やパートタイマーについては正社員の就業規則をそのまま適用することはないのが通常ですので、契約社員やパートタイマーに適用される就業規則(例えば、契約社員就業規則、パートタイマー就業規則など)を作成する必要があります。
就業規則は、貴社と社員との間の雇用契約関係を規律する重要なものであり、専門の弁護士に相談のうえで、貴社の実情に即した就業規則を作成することをお勧めします。

Q

就業規則が会社の実態に合っていない。

A

雇用契約や社員との個別の合意によって就業規則の規定を下回る労働条件を定めても無効であり、その場合には就業規則が定める労働条件で雇用契約関係が成立していることになります(労働契約法第12条ご参照)。
したがって、会社の実態に合わせて就業規則を変更しなければなりませんが、就業規則の変更により労働者の不利益に労働条件を変更するためには、労働契約法第10条の定める合理性の要件等をみたす必要があります。
就業規則の内容をどのように変更すべきか、また、その手続等については、専門の弁護士にご相談ください。

Q

給与・退職金の仕組みを変えたいのだが。

A

給与規定・退職金規定を変更しなければなりませんが、給与規定・退職金規定は就業規則の一部を構成しており、その変更により労働者の不利益に労働条件を変更するためには、労働契約法第10条の定める合理性の要件等をみたす必要があります(Q2・A2ご参照)。
給与・退職金の減額が上述の不利益な変更の典型例ですが、この不利益な変更に該当するか否かについては、貴社が行おうとする給与・退職金の仕組みの変更を精査して、具体的に判断する必要があります。
また、給与規定・退職金規定の変更については、一般に、社員に与える影響が大きく、特に慎重な配慮が望まれます。